2008-01-01から1年間の記事一覧

うろうろすること 有漏有漏

「うろうろ」は普通ひらがなで書くが うろうろの語源は「有漏」だろうと思っている 私が今住んでいるところは、東牟婁郡となっているが、 この牟婁は、もともとの意味は無漏である そして、無漏も有漏も、仏教用語 うろうろのうろ、うろおぼえのうろ 煩悩を…

縁起の法

すべてがうつろいゆく 朝の自分と、今の自分も同じ自分でない さっき見た雲と、今見えている雲は同じではない 昨日の砂浜と、今日の砂浜は同じではない 常に注がれ、受け入れ、交わり、別れ、次へと流れているだけど、同じ名前で呼ばれ、同じ自分という言葉…

あるスーパーマーケットでの話 これも論理階型

もうずいぶん長い時間、一人のお客さんが、あっちへ行ったりこっちへ行ったりしている。 商品を手にとっては、品定めなどをしていた。 しかし、一向に、買い物かごに商品を入れてレジに向かおうとはしない。 それを見ていた店長が、お客さんに近づいてこうい…

虹と縁起と全体論(システム論)

筆者の営む接骨院は、小学校の通学路に面している。時々、小学生たちが、遊びに立ち寄ったりする。十数年の彼らの会話から類推したことだが、サンタクロースの存在を信じて疑わない年齢の境目が、小学校4年生くらいである。 同じように、空に架かる虹につい…

語り合い 触れ合い 善き友 階層ジャンプ

「アーナンダよ。そうではない。そうではない。 善き友をもつこと、善き仲間のいること、 善き人々に取り巻かれていることは、 清浄行の全体である。」 (サンユッタ・ニカーヤ 神々との対話 岩波文庫 (第八節 努め励むこと 二 システム論から見ても、ある…

空即是色

今から30年以上も前 四国の福岡正信さんの農場に行ったことがある 当時、フリークで、長髪だったので 福岡さんに女性に間違われてしまった 山の中に研修生の寝泊まりする家があった そこで、いろいろお話をしてくれたのだが 「何か質問はありませんか?」…

「差異」について <同じ>とは?<ちがう>とは?

いつもの朝も、臨終の朝も どちらも、一回性の朝 「ものの名前は、名づけられたものとは違う」ベイトソン(精神の生態学) 私達は、いとも簡単に、<同じ>とか<ちがう>という言葉を使う。 しかし、改めてその意味を問えば、なかなかむずかしい。 野菜と果…

のっけから 番外

番外 ストカスティックとは ストカスティックをインターネットで調べると、いろいろ難しいことを書いてある 統計学、確率論、コンピューターによる現代音楽、etc 論理階型を理解すれば、この世界のいたるところに ストカスティックな過程が見いだせる ミクロ…

この世は夢よ 夢見ましょ

はじめに 「体得」「納得」「腑に落ちる」「覚醒」「ステップアップ」などと表現されている事柄について、それらに共通の概念・出来事を見出し、それがどのように起こるのか、また起こすことができるのかを検討してみよう。それらはまた、「成長」あるいは「…

熊野みんなの家 オープンイベント

5月25日 熊野みんなの家をオープンした 「語り、語り合いの場」にしようと思っている 語りの中で、自分自身と、世界に気づいていってほしい。今から約30年前、20歳前後の頃、2,3日の旅費しか持たずに、旅を続けていた。 お金がなくなれば、アルバ…

苦の滅と空と真の自己と軽度発達障害

私達人間が生きていくうえで、様々な苦しみがあります。 虫歯になるのも苦しいし、人と意見が合わないのも苦しいし、人生に意味が見出せないのも苦しいです。 仏教では、様々な苦のことを、四苦八苦といったりします。 仏教の開祖、ゴータマ・ブッダは、止観…

聖なること 俗なること

聖ということばも、俗ということばも、あるいは世俗ということばも 国語的には知っていて、これまで読み書きしてきた 昨日、改めて、「聖なる」こととはどういうことかと、思い至った ことばの意味は、恣意的だから、 その意味内容は、人によって違ってくる…

空気が美味しい 止シャマタ瞑想 魔境

呼吸法を続けていると 空気が美味しく感じられるようになる ただ美味しいだけでなく、快感を伴った美味しさ 別に森の中や海辺へ行かなくとも、ごく日常の場所の空気が美味しくて嬉しい これは、調身ができていて、呼吸法を実践し続けた人なら、多くの人が味…

「ああ忙しい」というフィクション

先ず、仕事をしなくてはならない 朝7時には出て、夜8時まで、接骨院の仕事 仕事に関して読みたい本もある 通信制の大学生になったので 学習計画を立て、遂行しなくてはならない 学科の教科書以外に ベイトソンやソシュールや構造主義の本も読みたい 「熊野…

野に出れば人みなやさし桃の花

4月1日 仕事の昼休みに、山へ出かけ、つれあいと、蕨摘みをした なんと優雅 野に出れば人みなやさし桃の花 高野素十 「客観写生」という言葉について考えた 価値を含む言葉を使わずに 世界を描写する しかし、どこをどう切り取るかによって 切り取る人の主…

差異を生む差異

「KA☆AWOMOTTEKITEKUDASAI」 と言われたとしよう しかも、☆の部分が上手く聞き取れなかった 「かまをもってきてください」あるいは 「かさをもってきてください」 どっちなんだろう? 音の差異を感じ取り、かさなのか、かまなのかをは…

呼吸と心を見つめる その論理階型

呼吸を見つめる 私には息性がある 息性には、呼性と吸性がある 呼性と吸性とには、それぞれ胸式性、腹式性などがある すなわち、さらに逆腹式性、丹田性 それぞれの複合性があり さらに、リズムや長短を加えると、 それぞれが複合した一回性がある 息をクラ…

野口体操のことなど

今日の朝、瞑想をしていて、ふと野口体操のことを思った 野口体操のことといっても色々あるが 「生卵は誰でも鏡の上に立てることができる」という話 これまでに何度かこのブログに書いてきたが、 自分にとって、野口体操に出会ったことで、人生の転機を迎え…

めがねは何で出来ているか?

世界にはいろいろなことが起きる 物事は変化していく その出来事、変化が、自分にとって都合がよかったり、悪かったりする 私達は、自分にとって都合のよいことが起きるようにと、世界に働きかけたり よいことが起きる場に居合わすようにと、努力したりする …

不生不滅 瞑想による<実存的な苦しみ・死>の乗り越え方

なんやかんや言っても、「<時間は一方向に流れている>ということは、変えようがない」と思っていました つまり、「諸行無常」「生きる果てには、死が待っていることは揺ぎ無い」と思っていました。 だからこそ、「<一期一会>の心構えで生きよう」などと…

記号論と日常生活

記号論だけにかぎったことではないのだが あるものの見方、理論が、どのように私達の具体的な日常とつながっているのか もっと具体的に言えば、私達の苦しみの解決と結びつくのか、よくわからないことがある 唯名論と実在論 空や縁生 中観論や縁生論 記号論…

「空」に関するメモ 実体があるといえる訳ではない

「空」をどのように現代語訳しているかを調べてみると ほとんどの人が<実体がない>と、書いている かの、中村元大先生も、 岩波文庫「般若心経・金剛般若経」のなかで <存在するものには五つの構成要素があると見きわめた。しかも、かれは、これらの構成…

二つの湖の童話 縁生

出典は忘れてしまったのだけど、次のようなあらすじの童話を、以前に読んだことがあります。 山に二つの湖がありました。 二つの湖は美しさを競うことになりました。 一つの湖は、今まで回りに生えていた木々達に、 「落ち葉が落ちると湖が汚れるので、立ち…

予定と苦しみと目的とメタ目的と仮想的目標と羅針盤

私達は、やりたいこと、やらねばならぬことがあって、予定を組んで、実践する ところが、人間界も、自然界も、私のために動いているわけではないので 私の都合通りには、ことが運ばない ほんの些細なこと、些細な予定であっても、 中断されたり、思うとおり…

論理階型 動詞は名詞です

<動詞は名詞です。>という文章があります。 一体この文章は、どのように解釈すればいいでしょうか? <私は今日の朝、7時に起きて、顔を洗って、パンを食べました。> 動詞とは、動作を示す言葉です。 だから 「起きる」「洗う」「食べる」は動詞です。 動詞は…

瞑想 四念処 の勧め

生きる智慧、 死ぬる智慧、生死を越え(て生き)る智慧 私達一人一人は、私達自身の実際の人生を使って、一冊の小説を書いているといえます。 小説職業家が書く、いわゆる世間一般の小説と違うところは、生涯一冊しか書けないということ 脇役の人々は、作家…

生きる智慧、死ぬる智慧、生死を越え(て生き)る智慧 智慧の論理階

苦しみの生滅を考えたとき 「言葉」が深く関わっている 言葉によって、私と世界が分断され、 様々な苦しみを生む原因になった しかし、その言葉による苦しみの発生を、解決へ導くのも 言葉によるものだと思う 少年期、青年期の頃、私はこの世は「競争社会」だ…

再び、論理階型について

再び、論理階型について風邪をひいたAさんに、友達のBさんが言った 「ねえ、風邪をひいたんだって? ミカンを食べなさいよ、ビタミンCが風邪ひきにいいんだよ。 でもね、果物を食べるのはやめたほうがいいよ。 果物はからだを冷やすから。」 さて、Aさんは、…

損して徳とれ

「損して徳とれ」 あるいは 「損して得とれ」ということわざがあるがこれまで、私はこのことわざには注目しなかった どちらかといえば避けてきたことわざだ 「目先の損得に惑わされずに、全体的、長期的な視野に立って行動せよ」 という意味で使われているの…

あなたは目覚めているか?

「おはよう!あなたは目覚めているか?」 「おはよう。何だよ、いきなり。と問われるとね、そりゃ、こうして話をしているから、眠ってはいないけど、 君の言葉のメタメッセージのことを思うと、眠ってはいないけど、目覚めているわけでもない」 「昔読んだ心理…