2021-01-01から1年間の記事一覧
「仲間外れになっている」「よそよそしくされている」 という意味で使われる「疎外感」という言葉は、日常生活の中で、普通に使われる言葉だと思います。 一方、「感」をはずした哲学的用語「疎外」を、本来の意味で、日常会話で使うことは、あまりないよう…
食物分配 Bonoboは、収穫した果物を分け合います。ヒトも、分け合いますが、その在り様は、複雑です。国連の発表によれば、地球人口約80憶人。1年間に生産される食糧は、120憶人分。十分足りているはずですが、約10憶人が、飢えています。 ヨルダン川で、イ…
共同幻想 雨の日に、森をよく見ると、小鳥の群れが、枝から枝へ飛んでいる。雨の日も、厳寒の日も、今日収獲したものが、今日の生きる糧。それを観ている私は、お金で、生きる糧を得る。 お金も、国家も、言葉も、交響楽団も、共同幻想だと思う。小鳥たちに…
わたくし、熊野に生まれ、育ち、67歳数か月。(2021年冬。) この先、何年生きるやら、生かして頂けるやら。それで、昨年12月、熟年離婚。 本音人生。旅立つその日まで、ピアノ、ウクレレの音楽活動、詩学、止観瞑想の実践、言語学などの「学問」で、生きる…
5月3日から、昨日10月17日まで、ずっと半袖(アロハ)で過ごしてきましたが、今朝から長袖です。本格的な秋の到来。 ずっと、ピアノ椅子で寝ていたミーコさんも、秋冬の恒例、布団の上で眠ります。今のところ、中央から少し外れたところで眠って呉れています…
「修道院」という言葉から、私がイメージするもの。北海道のトラピスト修道院のクッキー、バター。サンフランシスコの名前の由来、聖フランチェスカが、清貧に暮らし、鳥に説教する姿。正統と異端、映画「薔薇の名前」。ヘッセの著作。 実際に、修道院を見た…
青年期に、「十戒」という映画を見ました。モーセが、イスラエルの民と共にエジプトを出て、シナイに至り、シナイ山で、モーセは、「十戒」を授かります。キリスト教徒でなくとも、それはは、揺ぎ無い常識になっていると思います。 しかし、原典のヘブライ語…
あなたは今、なにを、持って(所有して)いますか? からだ? お金? 家財や衣服? 思い出? 技術? 智慧? 前島誠著「ナザレ派のイエス」によると、ヘブライ語には、「持つ・have」という言葉がなくて、すべては、神のものであり、人間はそれを使わせて頂い…
夕飯、正座して、両手あわせて「いただきます。」 いつもの、ひとり用簡単味噌汁を、最初に啜ります。 鰹節の出汁の味、わかめの香り、程よい塩加減の味噌。 「美味しい。」とつぶやいて、気が付いたこと。 <美味しいから、味わう>のではなく、 << 味わ…
自分が観たこと、感じた事を、表し、伝えるのに、「ことば」を使います。その「ことば」は、自分自身が創ったものではなく、殆どは、生まれる以前から、既に社会にあった「ことば」です。 「ことば」は、母語であったり、方言であったり、外国語であったり、…
長年の、浅田次郎氏のファンではありますが、「おもかげ」は、読もうと思って読んだ本ではありません。図書館で、あと一冊借りられるから、と選んだ本でした。でも、目が潤みました。 主人公は、昭和26年12月生まれ、と思われる人。親に捨てられ、養護施設で…
一人分の味噌汁を作るのは、手間です。出汁を取り、具を用意し、鍋で煮て…。食べ終わると、鍋を洗う。市販のインスタント味噌汁は、手軽だけど飽きます。 そこで思ったのが、自分でインスタント味噌汁を創ること。お椀に、鰹節、味噌、乾燥わかめ、ネギ、う…
幼い頃 家が貧しかったので 母は 仕事に出た わたしは お腹が空くと 自分で 料理した といっても レシピはなくて 冷蔵庫を 開けてから そこにある材料で 考えた 彩は よくなくても わたしには 美味しい料理 それは 誰かを もてなす料理では ない 年を重ねた …
現在の日本の小学生に、「ニワトリは、なんて鳴いている?」と尋ねると、おそらく全員が「コケコッコー」と答えるでしょう。同じ質問を、明治時代の初め頃にすれば、カケコー、ケッコー、カケー等、地方によって色々。明治後期の教科書に、コケコッコーと書…
20歳代のときに、定置網の漁師をしていました。仕事のひとつが、網の修理でした。沖で、網を引き揚げていて、破れが見つかった時、波に揺れながら、不自然な格好で、修理する必要があります。陸で、練習をしました。漁師の体験は初めてだったので、からだの…
例えば、「アブシシン酸は、有益である。」も、「アブシシン酸は、有害である。」も、一行の文です。言っている意味が対立し、この後同意や修正に至らなくとも、発言者同士の間では会話・議論が、一応成り立ちます。 それは、一文(発語・パロール)の意味内…