2014-01-01から1年間の記事一覧

瞑想と心理学

〇心理学は「行動」についての学まず最初に述べておきたいことは、心理学は「行動」についての学であるということです。ここでいう行動とは、外から見えるからだの動きのことだけでなく、気分や感情、思考なども含んだ人間全体の行動の事です。〇私達の行動…

遅く始めたウクレレ 上手く弾けないから楽しい

ひとがこの世に生まれたとき、話すことも、立つことも、自分の排出物を処理することもできません。お腹が空けば泣くし、おむつが汚れれば泣きはしますが、それでも世話する人に囲まれた新生児は、「いろんなことができない」ということで悩み苦しんでいる様…

不安を抱いたままの安心 遊

大人は、自分がいつか必ず死ぬということを「知って」います。ゆえに、死ぬ日を先延ばしにしようと、あらゆる努力をします。死なないために、食べます。風邪をひかないために、服を着たり、雨風を避け、眠ることのできる家を手に入れようとします。自給自足…

子どもにとって、学校ってどんなところ?

子どもにとって、学校とはどのような場になっているのでしょう? 「友達に久しぶりに会えてうれしい」と、夏休み明けの教室でインタビューに答える子どもの様子が、毎年テレビで放映されます。学校は、家庭とは違う世界を子どもに開きます。しかし、その「世…

親は無くとも子は育つ?

「親はなくとも子は育つ」という諺があります。親がいなくても、あるいは立派とは言えない親であったとしても、子どもというものは育っていく、という意味だと思いますが、この諺の内容や妥当性は、時代と共に変化していると思います。 実際の子育てが、両親…

信仰は、純粋に個人的な事柄である 椎名麟三

「椎名麟三」という小説家の名前を最初に知ったのは、高校の「文学史」の授業かなと思っています。以来、経歴も主要作品も知らないまま、40年以上経ちました。 最近になって、戦後に洗礼を受けたキリスト教作家、ベストセラー作家であることを知り、興味を持…

椎名麟三の「永遠の序章」を読みました

「椎名麟三」というひとの名前は、高校生の頃知りました。しかし、以来40年以上その著書を手に取ることはありませんでした。それが、この夏突然読んでみたいと思うようになりました。 椎名麟三は、昭和6年(1931年)20歳の時に非合法の労働組織を作り、特高…

ポスト・ロマンチシズム

ロマンス、ロマンチック、ロマンチシズム、これらは、日本の大人にとってはお馴染みの言葉ですが、日常で使われている意味は、本来の意味からは、ずれてしまっているようです。例えば、ロマンスは恋愛、ロマンチックは、理性や理論よりも情緒や情感を大切に…

もっと舐めあいましょう

新生児にとって、「舐める」という行動は、大人の舐める行動以上に重要な意味が含まれています。先ず「食物の選別」「食物をとらえる」こと。「食物をとらえる」というと、カメレオンでもアリクイでもないのにと思うかもしれませんが、人間だって、舌で先ず…

人生を全うする

人生を全うする冬の掃き掃除の時にも書きましたが、「完璧」を求めると疲れます。掃いても次の落ち葉が落ちてきます。濡れ落ち葉を強引に掃けば箒が痛みます。完璧は無理であっても、「全うする」ことはできます。場に気を込めることはできます。人生もまた…

再び自己教育

鳥のように様には空を飛べないこのからだ、1日食べないと力が抜けるこのからだ、草を食べても、木を食べられないこのからだ、触れたがり、触れたいと思うこのからだ、やがて歩くこともできなくなるこのからだ、一旦言葉を覚えると、他の言葉を学ぶのが難しい…

遺伝・社会的教育・自己教育

「熊野と古代インドの関係から説き明かすアーユルヴェーダとヨーガ」という表題ワークショップに参加しました。そして、NPO熊野みんなの家の「寝ながらヨーガ」は、フェルデンクライスメソッドやベイトソンの学習理論に基づいていることを再確認しました。 …

7月26日に「絶頂(歓喜)ヨーガ」のワークショップを開催します。

NPO 熊野みんなの家 集い講座 第67回 2014.7.26 黄金より慕わしく蜜より甘い 「絶頂(歓喜)ヨーガ」 「絶頂(歓喜)」を味わうには、<努力>も<修業>も要りません。 なぜなら「絶頂(歓喜)」は、私達に<無条件>に与えられる恩寵・慈悲だからで…

議論から対話へ

「怨みに報いるに怨みを以てしたならば、ついに怨みの息むことがない。」と、原始仏典(法句経)にあります。老子、最澄、蒋介石の言葉として紹介されることもあります。確かに、これは正論です。 怨みに怨みを以てすれば、怨みが尽きないから、耐えなさい、…

ただそれだけのしあわせ

窓を開ける 6月の朝の風が 肌に触れる ただそれだけの しあわせ 放置された梅畑の梅が たわわに実っている

これからも見ることもない神 菌根菌

菌根菌 キンコンキン この耳慣れない言葉に、 一度も見たことのない神の姿を重ねる 地球上の殆どの植物の根を この菌根菌が包み、 共生しているという 岩を砕き、水や生きる糧を与え、病から守る 私は数十年 山を 田畑を 草木を見てきた 土から草を引き抜き…

すべては生きた暗闇から生まれた

こころとからだ 学びの相談室 図書館 4月25日 金曜 晴れ 午前7時半より開館中 花咲く植物を目の前にして、私達は、「この植物は、根と茎と葉と花からできている。」というでしょう。空間的にはその通りです。根は根、花は花。同じではありません。ゲーテの眼…

心の闇 闇の心 不安と共に生きる

「心の闇」と「闇の心」 ごく最近まで、「闇」とか「暗黒」という言葉は、わたしにとって、マイナスな側のことばでした。 一般的にも、そのように受け取られているように思います。例えば、「心の闇」とか「暗黒時代」という表現がそうです。 しかし、今のわ…

光を讃え 暗闇を讃える

こころとからだ 学びの相談室 図書館 3月7日 金曜 晴れ 午前8時より開館中 空に輝く星 地上の人間が、そこに住むことは、永久にないことだろうけれど、天空の星がなければ、人は地上の道を見失う。 地上の水平線や地平線もまた、行けども行けども、それはい…

書を捨てず 旅に出よう

こころとからだ 学びの相談室 図書館 3月6日 木曜 晴れ 午前7時半より開館中 学校で「三角形の内角の和は180度」と習いました。高校生の頃まで、これはゆるぎない「真理」だと思ってきました。でも、数学以外の本から、三角形の内角の和は180度とは限らない…

瞑想・冥想 冥いのがよろし

同じ言葉を使っていても、そこに込められている意味や定義は人それぞれ違ったりします。 「瞑想」という言葉についてもそれはいえます。 一般的な辞書には、「瞑想とは、目を閉じて深く静かに思いをめぐらすこと。」とあります。 つまり、冥・瞑という字を「…

仮面夫婦

知られざる私 知られざるあなた「いつまで 仮面夫婦を続けるの?」とつれあいは問う 私は応えず 前に聳える山を観る そして心の中で思う 「仮面夫婦? 何をもって 素顔というのだろう? 結婚し、仮面をつけなくなるから 仮面(ペルソナ)の手入れをしなくな…

恐竜の絶滅 強いものは弱い

○新石器革命 今から約9000年前に、人類の歴史では、新石器革命が始まったと言われています。具体的には、それまで採集狩猟生活をしていた人類が、農耕や牧畜で自給自足の生活に変わっていったということです。 ○贈与・交換・物々交換 自分が生きていくのに必…

南無光ヶ峰

○光ヶ峰について 紀南地方に住む多くの人々にとって、一番なじみのある山の名前と言えば、「那智山」でしょう。那智山という名前の山もありますが、一般的には、妙法山、烏帽子岳、光ヶ峰の那智三峰を総称して那智山と言います。市野々から那智の滝に向かっ…

全ては夢幻

今日は、宇久井中学校を昭和44年に卒業したクラスの同級会があります。 一人で幹事を受けたので、ほっとしています。 宇久井中学校の校歌の歌詞は次のように始まります。 空は常春 みんなみの 緑なす山 光る海 自然の恵みあつくして 人の情けの豊かなる 宇久…

自然心理学茶話会 1月26日

知られざる時代の知られざる物語○はじめに 「人間は物語で考える」(グレゴリー・ベイトソン 「精神の生態学」)「遊びをせんとや生れけむ」梁塵秘抄 今から約400年前のこと、ヨーロッパで、ルネ・デカルトという哲学者・数学者が、 「私は考える、ゆえに私…