人生を全うする

人生を全うする

冬の掃き掃除の時にも書きましたが、「完璧」を求めると疲れます。掃いても次の落ち葉が落ちてきます。濡れ落ち葉を強引に掃けば箒が痛みます。完璧は無理であっても、「全うする」ことはできます。場に気を込めることはできます。人生もまた。
 目につかぬ全うもあり夏落ち葉 圭


成長した一本の木には、一体どれくらいの花が咲き、実をつけるのでしょう。家の近くにあるクサギの樹の花をざっと数えたら、1万個以上の花が咲いていました。陽当たりの良いところですくすく育った実が、地面に落ちてから必ずしも芽を出すとは限りません。1万個のうち、芽を出すのは数個かもしれません。あとは、動物や虫に食べられたり、土に還ったり。芽を出しても、やはり動物や虫に食べられ、台風で折れたりします。

 目の前に今生きている一本の草は、地球の生命の誕生から、今まで途切れることなく命がバトンタッチされてきました。そして、最初から今の姿をしていたわけではありません。これからも長い時間をかけて変わっていくことでしょう。

 人間はこれからどんなふうに変わっていくのでしょう。かつて、自然放射能が降り注いでいた時代もありましたが、今は文明由来の放射能が地球全体を覆っています。縄文時代の人間の平均寿命は15歳ぐらいだったと聞いたことがあります。エイズに感染しても、発症まで十数年かかると聞いています。感染しても発症しない人もいるとも。平均寿命20歳という時代が来るかもしれません。

 芽を出し成長し、子孫を残すことだけが、「人生の全う」でもない、と最近思うようになりました。


 色々あったけど、みんな還っていく はじまりのところへみんな還っていく
 色々あったけど みんな還っていく だれもが風に吹かれながら
 風の姿は見えないけれど だれもが風に抱かれてる
 雲は流れ 水面にさざなみ 木々が揺れて 頬を撫ぜるそよ風
 風の姿は誰にも見えない 神の姿は誰にも見えない
 風に吹かれて 花は咲き 風に吹かれて 花明り
 凍てついた心あたためる ときには優しいそよ風
 風に吹かれて 枝は折れ 折れたままでも生きていく
 固い心打ち砕く ときには激しい嵐
 色々あったけど また旅に出る だれもが風に吹かれながら
 こんにちは さようなら また孤独な旅
 さようなら こんにちは また出会いの旅

 
NPO 熊野みんなの家 集い講座 第68回のご案内 
「 感謝のヨーガ 寝ながらヨーガ 」
「俳句」は、文字数を限ることで、文字に深みが生まれます。「寝ながらヨーガ」も、数あるポーズの中から、仰向けに寝る「シャバアーサナ」と呼吸を取り出し、丁寧にゆったり小さく動きます。 丁寧に、ゆったり、小さく動くことによって、集中力と安らぎが生まれ、感覚が豊かになります。 鍛錬や修行ではなく、「からだ」の奥深い感覚に傾聴し、自然に備わっている力を開花させます。ですから、病気や障害を抱えていてもできるヨーガです。
 
日時 8月16日 土曜 午後2時より 
場所 那智勝浦町市野々3987 NPO熊野みんなの家
   0735−30−4560
講師 認定心理士柔道整復師 阪口圭一 


「キンドリング」という現象のことを知りました。
 「何の変化も起こさないような弱い電気刺激を毎日一回繰り返し与えることで、3週間後に同じ強さの刺激で、てんかんに似た発作を起こすようになる現象」と書かれています。
 電気刺激でなくとも、薬物の刺激でも同様なことが起こると述べられています。
また、アルコール依存症の場合、飲酒と禁酒を繰り返していると、禁酒中も症状が進んでいることもあるとも。
 「リズムある小さな動きの反復運動をする瞑想」をしていて、逆に脱感作出来る可能性があるのではと思っています。