うろうろすること 有漏有漏

「うろうろ」は普通ひらがなで書くが
うろうろの語源は「有漏」だろうと思っている
 
私が今住んでいるところは、東牟婁郡となっているが、
この牟婁は、もともとの意味は無漏である
そして、無漏も有漏も、仏教用語
 
うろうろのうろ、うろおぼえのうろ
煩悩を抱えたままの状態が有漏で、
なくなったのが無漏すなわち牟婁
 
仏教の回りをうろうろしてきて
やっと近頃、流れが見えてきた
上座部唯識、中観
仏教のことに限らず、人生もうろうろしたほうがいいように、今では思う
ある時までは、とても無駄なように思えたのだが、
もともと我々は有漏有漏し続ける存在なのだろう
 
うろうろするおかげで
思いがけない出会いがあったり、
人が見落とすような路地を見つけたり
袋小路とおもっていたら、ドアが開いたり、階段があったりする
 
うろうろしながらも、振り返ったりしてみると
馬鹿なことも随分したが、導かれているようにも見える
 
死にかけたことが少なくとも2回はある
 
注がれて、漏れ出でて、その動的平衡があるとき
生かされているという
だから、有漏有漏でいいのですよ、注がれているのだから
(なんだか禅ぽいですな)
 
虹はやがて消え、雲も流れていく
行雲流水