熊野に生まれ 育って

< 日本に生まれて 熊野に育って > 青年期によく読んだ本「荒野の狼」「デミアン」 少年期、肉体と精神の分離感・対立に悩んでいました。 いわゆる、二元対立世界観。要素論。 ヘッセの作品や桜沢如一の玄米正食に出会って、自分は、外見は日本人でも、中身…

一生学問

66歳から、ピアノ・音楽の独学を始めました。 「なぜ生きるのか? どう生きるのか?」については、そのための専門の学校校舎がある訳ではないので、生きるもの皆、独学だと思います。独学とはいえ、師や学友はいます。 問うことを、止めたとき、「生苦」「老…

時は色々ある。経の時、緯の時、降り積もる時、それ以外にも

今朝の瞑想のテーマ「老いる」。 「もの」も「生命」も、皆、老いていく。エントロピー増大。 確かに、老いていくが、老いの中身は、ひとりひとり違う。 生命は、自らを壊し続けることで、生命を保つ。刹那滅。新陳代謝。胃壁は、二日で新旧入れ替わる。おそ…

ピアノは恋人 鍵盤は叩かない

鍵盤を「叩く」という表現があります。アコースティックピアノに触れないと、「弾く」とは、文字通り「叩く」ことだと思いがちです。アコースティックピアノの中には、弦が張られていて、それをハンマーが打ちます。鍵盤は、ハンマーに思いを伝える場であっ…

68歳の引き籠りの理由

内に、限りない美しい調べを宿しながら、私のつたないタッチにも、思いついたこころみにも、感応してくれる彼女。 触れれば、触れるほど、新しい和声が生まれる。 生(アコースティック)の声が、からだを震わせ かんじる耳を 育ててくれる ずっとずっと 触…

曲がりくねって 父母の恩

「人は、なぜ争うのか? なぜ苦しむのか? 何のために生きるのか?」 ものごころついた頃から、そんなことを考える変な子どもでした。 それは、家庭環境の影響大。夫婦喧嘩の絶えない家だった。怒号の中を、モノが飛び、涙、涙… 中学生の頃、夜に「何のため…

みえないあなたは、すぐそばにいる

目の前にいても、「心ここにあらずの人」は遠く、 姿は見えなくとも、「今ここを丁寧に味わうあなた」は、 すぐそばにいる。 毎朝、歌占いカードを使って、瞑想しています。 今朝の卦は、 「白銀の黄金の玉と言ひけれど 磨かぬ時は 光なきもの」 (写真は、…

掃き掃除に 人生を学ぶ

漠然とした不安感が生まれたとき、「何が縁起して、生まれている?」と、自分を観つめます。ひとつの縁は、「完璧」を求める習性。幼い頃から、数えきれない程テストを受け続け、100点満点が理想、という条件反射が、どこかにあります。 掃き掃除をすると、…

もの は こころ ことばになる以前の世界

「もの」といえば、物質、物体、物欲、唯物の「物」が、思い浮かび、好きな言葉ではありませんでした。 最近になって、「もの」とは、本来は、ことばでははっきり言い表せないことがら、ことばにする以前の世界、こころなどを意味していることを知りました。…

春は、落ち葉の季節

春は、「落ち葉」の季節。玄関前の椎、コガネモチの葉(常緑樹)を掃くのが、毎朝の日課。掃き掃除は、自分を見つめる瞑想になります。レレレのおじさん、寒山拾得も箒を持っています。 寒山拾得をまねて、つたない詩など・・・ ひとつのことに おもいをよせ…

西村伊作家のピアノ、今何処に?

町立図書館にある勝浦幼稚園創立50年の記念誌に、「昭和7年ピアノ購入」和歌山県の幼稚園で初めて。西村伊作氏よりゆずりうけた、とありました。当時の大卒の月給、50円ともあります。 アップライトのピアノは、当時約500円くらい。 昭和52年の創立50年の記…

66歳から始めたピアノ独学 それは力強い音? 乱暴な音?

2年前から、電子ピアノで始めた独学。最近アコースティックピアノを弾くようになって、電子ピアノとアコースティックピアノは、全然違う楽器だと思うようになりました。 ピアノ以外の楽器でも、初心者は、力強い音を出すには、力を込める必要があると思いが…

大正時代の104歳のピアノを囲んで、お話会。

勝浦幼稚園のピアノは、西村伊作家にあったピアノという文章を、どこかで読んだことがあり、今日は朝からその文献を探していました。夕方、やっと見つけました。文献は「那智勝浦町史下巻」<昭和7年にピアノを購入しているが、西村伊作が東京に転居に際して…

一切は、色と受の接触。色受想行識。

日本人に、「ニワトリの鳴き声は?」と質問すると、「コケコッコー」と答えると思います。しかし、これは明治の後半になってからの話。教科書に載るまでは、地方によってまちまちでした。 アメリカ人には、コケコッコーとは聞こえていません。私たちは、音を…

問うことを学ぶ学問 校を学ぶ学校?

66歳から、独学でピアノを弾き始め、2年。 今、市野々で弾いているピアノは、30数年前、会社勤めをしていた頃、会社の先輩から譲ってもらいました。(諸事情で、しばらくして眠ったままになりますが… 今年、30数年ぶりに眠りから覚めました。) その先輩は、…

諸法非我 諸行非常

意図して、諸法「非」我、と書きました。 釈尊が説いたのは、「一切は、縁起する」ということだから、無我より非我だと思います。諸行無常も、諸行「非」常。 おそらく、ヒトは皆、「死」を迎えるでしょう。その「死」の内容は、その人の「縁」に依るでしょ…

「学問と疎外」 66歳から、独学ピアノを始めて 想うこと

「仲間外れになっている」「よそよそしくされている」 という意味で使われる「疎外感」という言葉は、日常生活の中で、普通に使われる言葉だと思います。 一方、「感」をはずした哲学的用語「疎外」を、本来の意味で、日常会話で使うことは、あまりないよう…

食物分配と共同幻想 古代ヘブライ語には、「所有する」という動詞がない?

食物分配 Bonoboは、収穫した果物を分け合います。ヒトも、分け合いますが、その在り様は、複雑です。国連の発表によれば、地球人口約80憶人。1年間に生産される食糧は、120憶人分。十分足りているはずですが、約10憶人が、飢えています。 ヨルダン川で、イ…

小鳥と共同幻想

共同幻想 雨の日に、森をよく見ると、小鳥の群れが、枝から枝へ飛んでいる。雨の日も、厳寒の日も、今日収獲したものが、今日の生きる糧。それを観ている私は、お金で、生きる糧を得る。 お金も、国家も、言葉も、交響楽団も、共同幻想だと思う。小鳥たちに…

諸行無常だからことばがうまれた。

わたくし、熊野に生まれ、育ち、67歳数か月。(2021年冬。) この先、何年生きるやら、生かして頂けるやら。それで、昨年12月、熟年離婚。 本音人生。旅立つその日まで、ピアノ、ウクレレの音楽活動、詩学、止観瞑想の実践、言語学などの「学問」で、生きる…

分類上は、猫だけど、猫じゃない彼女。

5月3日から、昨日10月17日まで、ずっと半袖(アロハ)で過ごしてきましたが、今朝から長袖です。本格的な秋の到来。 ずっと、ピアノ椅子で寝ていたミーコさんも、秋冬の恒例、布団の上で眠ります。今のところ、中央から少し外れたところで眠って呉れています…

隠され続けてきたイエスを求めて、修道院へ。

「修道院」という言葉から、私がイメージするもの。北海道のトラピスト修道院のクッキー、バター。サンフランシスコの名前の由来、聖フランチェスカが、清貧に暮らし、鳥に説教する姿。正統と異端、映画「薔薇の名前」。ヘッセの著作。 実際に、修道院を見た…

「十戒」ヘブライ語・Aseret ha-Dibrotには、戒め・ha-Mitzvotという意味はない。

青年期に、「十戒」という映画を見ました。モーセが、イスラエルの民と共にエジプトを出て、シナイに至り、シナイ山で、モーセは、「十戒」を授かります。キリスト教徒でなくとも、それはは、揺ぎ無い常識になっていると思います。 しかし、原典のヘブライ語…

ヘブライ語には、「持つ」「have」という言葉がない? 自動詞、中動態、形容詞世界、世界内存在

あなたは今、なにを、持って(所有して)いますか? からだ? お金? 家財や衣服? 思い出? 技術? 智慧? 前島誠著「ナザレ派のイエス」によると、ヘブライ語には、「持つ・have」という言葉がなくて、すべては、神のものであり、人間はそれを使わせて頂い…

美味しいから、味わう~のではなく、「味わうと美味しい」

夕飯、正座して、両手あわせて「いただきます。」 いつもの、ひとり用簡単味噌汁を、最初に啜ります。 鰹節の出汁の味、わかめの香り、程よい塩加減の味噌。 「美味しい。」とつぶやいて、気が付いたこと。 <美味しいから、味わう>のではなく、 << 味わ…

アダムとイブとスマホと林檎

自分が観たこと、感じた事を、表し、伝えるのに、「ことば」を使います。その「ことば」は、自分自身が創ったものではなく、殆どは、生まれる以前から、既に社会にあった「ことば」です。 「ことば」は、母語であったり、方言であったり、外国語であったり、…

浅田次郎氏作品「おもかげ」読書会 案内 熊野、妙法山中

長年の、浅田次郎氏のファンではありますが、「おもかげ」は、読もうと思って読んだ本ではありません。図書館で、あと一冊借りられるから、と選んだ本でした。でも、目が潤みました。 主人公は、昭和26年12月生まれ、と思われる人。親に捨てられ、養護施設で…

おひとり用味噌汁。66歳で、熟年離婚。私の人生料理。

一人分の味噌汁を作るのは、手間です。出汁を取り、具を用意し、鍋で煮て…。食べ終わると、鍋を洗う。市販のインスタント味噌汁は、手軽だけど飽きます。 そこで思ったのが、自分でインスタント味噌汁を創ること。お椀に、鰹節、味噌、乾燥わかめ、ネギ、う…

66歳で、熟年離婚。私の人生料理。

幼い頃 家が貧しかったので 母は 仕事に出た わたしは お腹が空くと 自分で 料理した といっても レシピはなくて 冷蔵庫を 開けてから そこにある材料で 考えた 彩は よくなくても わたしには 美味しい料理 それは 誰かを もてなす料理では ない 年を重ねた …

遺伝子レベル、教育レベル、自己教育レベル コケコッコーをきっかけとして

現在の日本の小学生に、「ニワトリは、なんて鳴いている?」と尋ねると、おそらく全員が「コケコッコー」と答えるでしょう。同じ質問を、明治時代の初め頃にすれば、カケコー、ケッコー、カケー等、地方によって色々。明治後期の教科書に、コケコッコーと書…