一本の樹 その2
夜中に 目が覚めた
あなたを想い 気持ちが昂って
眠れない 眠れない 眠れない
あなたと歌った歌を 心の中でうたう mu~mu~mu~
少しだけ 眠気がやってきたけど やっぱり眠れない
あなたも 同じ夜を過ごしているのかな
だったら そばにいて あなたを包みたい
あなたよ あなたに 求めすぎていませんか
あなたよ わたしは 急ぎ過ぎていませんか
自分のことでありながら 初めてのことばかりで
戸惑っています
窓の外が明るくなったころ やっと眠れた
朝、あなたの声が届いた
「朝寝坊したのよ。 夕べ眠れなくて 朝寝坊したのよ。」
朝の光の中で 抱きあって立っている一本の樹
あなたとわたし
2022.6 一本の樹 その2 詩・阪口圭一