電子消費者契約法 アダルト系ワンクリック詐欺

インターネットを始めて、10年位にはなるが、自分がワンクリック詐欺に関わることは無いだろうと思っていた。
  
メールを開くごとに、必ず出会い系だのアダルト系だののメールが届く。
会ったことも無いのに、「先日は楽しかったね」なんて送ってきたりする。
一切無視していたのだが、仕事が暇だったので、ひとつのメールに提示してあるアドレスに、アクセスしてみた。
 アダルト系だった。
 その時、来院者が訪れたので、急いで、終了するつもりで、ついOKをクリックしてしまった。
 するとどうだろう、貴方は有料会員になりました、という表示。
いったんはコンピューターの電源を切り、暇になってから、改めてHPの画面を表示させると、マウスでスクロールさせると、細かい字で、画面の影から利用規約が現れ、会員料金数万円を提示してある。
  
 そして、メールが届いた。「貴方は、有料会員になられました」と。
 直ぐに返事、「間違ってクリックしたのだから、入会する意思は無い」と。
  
 そうすると、「電子消費者契約法に基づいて、貴方が貴方の意思でクリックしたのだから、退会手数料として、○万○千円支払うように」との内容。
 
ミスのクリックに対して、退会手続き、○万○千円支払うことの根拠を知らせるようにメールを送った。
 
すると、その質問には返事せず、あくまで、電子消費者契約法にのっとった手続きだという返事のメール。

 以前から、ワンクリック詐欺のことが気になっていたので、
<電子消費者契約法>を調べてみた。
 
1. 事業者は購入前の画面でその契約が有料であること、またその契約に幾らの料金が必要かわかりやすく明示すること。
利用規約書を読むように言っているだけでは不足です。料金が幾ら必要か?明示する必要があります。
 
2. 事業者は、申込みボタンを押した後に、「この契約内容で契約します。よろしいですか?」と有料契約を結ぶことの確認画面を設置し、契約に同意できない消費者のために、キャンセルできるようにすること。
 
3. 上記条件を満たした上で、契約が成立したことをお知らせするメールなどを消費者に送信した時点で、契約が成立します。
 
とある。
 
 電子消費者契約法の条文を書いて、再度、間違ってのクリックであり、
有料の額や、契約内容を再度確認する画面もないし、
入会の意思が無いことのメールを送ると
 
相手は、あくまで、電子消費者契約法にのっとった手続きだとある。
 
だが意外なことに、「今回は、登録情報を削除し、入会の取り消しを行う」
と最後に書いてあった。
 もう少しやり取りがあるかな、どうなるかな、次はこんな質問をしてみよう
と楽しみにしていたのに、拍子抜けした。
 
 しかし、相手の言うまま、送金してしまう人もいるんだろうなあ。
 業者もこういうことを通して、学習し、より巧妙になるんだろうなあ。