絵を描くということは

全てが流れていく
花が咲き、花は枯れる、人が生まれ、人は死ぬ
文明が栄え、文明は滅ぶ、星が生まれ、星は滅ぶ
   
全ての営みはやがて無に帰する
底知れぬ虚無
だからこそ
虚無の真っ只中に 自ら入れば
今このときの一瞬の光、出会い、ふれあいが
永遠の光となり
光り輝く
虚無なればこそ
光り輝く
    
遍満する虚無から目を逸らすと
また、永遠の光も消えて亡くなる
虚飾のイルミネーションは
虚無を隠し
永遠の光をも隠す
    
君よ
闇に向かって進め
寂しくあれ
孤独であれ
手を差し伸べて丁寧に丁寧に触れよ
君の中で小さな小さな永遠の灯火が光っている