焚くほどは風がくれたる落葉かな 一茶 

k1s2013-02-25

「焚くほどは風がもて来る落葉かな」(1819年)という句は
良寛さんの句としてあまりにも有名なので
「焚くほどは風がくれたる落葉かな」という句も
良寛さんの推敲中の句とおもっていました。
 
ところが「くれたる落ち葉」の方は、一茶さんの作品(1815年53歳)でした。
このことを、さっき田辺聖子著「ひねくれ一茶」にあった五木寛之氏のあとがきで知りました。
 
一茶さんはその後
「木の葉かくすべをも知らで年とりぬ」    (54歳)
「入るほどは手でかいて來る木の葉かな」   (56歳)
と詠っています。
 
一茶は、3歳で実母をなくし、継母との仲が悪く、14歳の時に江戸へ奉公に出ます。
そこから漂泊の人生。
 
描くほどは風がくれたる落ち葉かな、
駐車場にあった落ち葉を見ながら、石絵を描いてみました。
 
余裕で描いている訳ではありません。
いかにして日々の糧をかいてこようかと、実はもがいています