迷い人が歌ってくれた歌

今から41年前 私は16歳 高校一年生
同級生数人と岩波新書の「社会主義入門」をテキストに勉強会を始めた
社会主義国とその人口は増加していると書いてあったと思う
私は思った
意義のある人生を歩みたい
理想社会の実現につながる人生を歩みたい
矛盾だらけの世の中も、やがて理想社会に至るのだと
そう信じたかった
そんなことを考えていた時に突然耳に聞こえたニュース
1971年3月30日 「よど号がハイジャックされました」
その中の最年少メンバーYSは、私と同学年
 
次の年 成田で強制代執行が始まり
1972年には 浅間山荘事件が起こった
 
故郷を初めて離れて都会暮らし
革命の風はどこに吹いていただろう
大学をやめると父母にいい、リュックを担いで旅に出た
 
土方もした、サラリーマンもした、漁師にもなった
生産方式の変化が世界の変化とつながっているとは思うけれど
労働に応じての分配から必要に応じての分配へと
スムーズに変化していくとは思えない
 
底石が見えていたふるさとの川はゴミが流れている
小鮒釣りしかの川は産業廃土で埋まってしまった
元の流れに戻るとは思えない
 
だけどどこで紛れたのか
産業廃土の山頂に艶葉蕗(石蕗)の花が咲いている