太極拳体験講座のお知らせ

平成18年度も、那智勝浦町教育委員会主催の「太極拳体験講座」が開設され、講師を務めることになりました。
 定員は約30名です。6月23日開講します。
 
 講座に先立って、講座の内容のポイントを述べたいと思います。
 
1)首のリラックスについて
 蛇を捕まえる時、くびを抑えます。人間も昔、罪人には、頚枷というものをしました。
 柔道の押さえ込みでは、相手の頚を動けなくします。また諺で、相手の急所を抑えて、身動きを取れなくしてしまうことを、「相手の首根っこを抑える」といいます。
 
 動物の動きは、先ず視線から、次には首が動くようになっています。ですから、人間が肉体的、精神的に自由に動ける為には、くびの柔軟性が重要になってきます。首の過度な緊張は、老化や不良姿勢、頭痛などの原因となります。
 
 あなたの首は、自由に動きますか?案外、自分の首の柔軟性について、自覚のない人が多いです。
 生まれて初めて自転車に乗ったときのことを思い出してください。一生懸命、全身の筋肉に力を込めました。しかしそのことが、かえって運転を難しくしました。
 首の筋肉を必要以上に緊張させることなく、頭が、胴体の上に乗っかっているのが理想です。
 誰かに横から見てもらってください。耳の穴
と、肩の先が同じ垂直線上にありますか。
 また、いい姿勢をしようとして、首の筋肉を凝らしていませんか?
 あなたの何気ない姿勢は、あなたの長年の心と体の習慣を現しています。
 いい姿勢をしようと「力」を込め、頑張ることよりも、力を抜いて深呼吸をして見ましょう
 
 いい姿勢とは、楽に深い呼吸が出来る姿勢で、
楽で深い呼吸をすると、自然にいい姿勢になります。浮き袋には、骨がありません。しかし、空気をいっぱい入れるとしゃんとします。
 吸うことよりも、先ずはゆっくりと息を吐きます。唇の隙間から、吐く息が少しづつ漏れるように吐きます。自然と、一本の木のように、背筋が伸びます。
 
 首を右左に回してみます。回し易い方へ沢山回すと、回しづらい方も回る様になります。
 
 「軽い凝り」を感じることは、悪いことではありません。凝りは、血行不良を訴えるからだからの伝言です。
 その伝言を無視し続けると、習慣的な歪みから、やがては病気になります
 
 人間は動物です。機械と違って、寝ている時にも、心臓は動き、呼吸し、血液は流れています。難しい表現ですが、動き続けることによって、動かない状態を作り出しています。
 これは人間だけではありません。地球は自転し、太陽の周りを廻っています。そうして太陽と一定の関係を保つことが出来ます。
 太極拳で、気持ちのいい動きを学びましょう