スウィングしましょう


 今は、ウクレレ昭和歌謡を歌い、老人施設へ慰問に行ったりしていますが、元々は音楽が苦手です。ですので、今も楽譜をすらすら読むことができません。 といって、耳コピ―もできないので、楽譜を頼りに、一音一音、ウクレレで音を確かめながら歌を覚えます。

 キーも、C(ハ長調)では低いので、あちこちで集めた楽譜を、自分のキーに合わせた楽譜に書き直します。ウクレレは、ギターと違って、カボタストで転調することが困難です。 しかし、写経するように、楽譜を書き写すという作業が、私にとっては、一番の学習法です。 一種の瞑想作業になります。 そもそも、人前でも歌を歌えるようになったのは、止観瞑想のお陰です。

 闇雲に練習しても、間違って覚えてしまったメロディーを修正するのは難しいです。ちょうど、母国語を身につけると外国語習得が難しいように。
 ところが止観瞑想を学ぶと、グレゴリー・ベイトソンが言うように、試行錯誤しながら「差異を生む差異」が見えやすくなります。正しいメロディと間違ったメロディの「差異」ではなく、その「差異を生む差異」が見え、からだで「身分け」ないと修正できません。

 今、「東京ブギウギ」と悪戦苦闘中です。 私は服部良一さんの曲が好きで、その流れでこの曲を選びました。 ペンタトニックな音に慣れている私にとって、ブルージーな音が含まれるメロディ―の部分が難しくて、ついペンタトニックな編曲をしてしまいます。

 いろいろ調べているうちに、この歌の作詞をした鈴木勝氏は、鈴木大拙氏の長男(養子)であることを知りました。(東京ブギウギと鈴木大拙 人文書院) ちょうど、「禅と精神分析鈴木大拙・フロム著 創元社 を読んでいたところです。