水銀と放射能 広島、水俣、チェルノブイリ、福島

 燃料貯蔵プールの温度が上がり、汚染水の水位は汲み出してもさほど変わらない。
 冷却作業を続けなければならないが、それは同時に汚染水を生み出していく。
 汚染水は、地下へと、海中へと流れていく。
 
 チェルノブイリ原発の場合は100万キロワット、
福島原発は300万キロワット それにプラス使用済み燃料

 原因は、何らかの結果をもたらす。
 いま起きていることは、必ず何らかの結果をもたらす。
 
 広島の場合どうだったか、水俣の場合どうだったか、チェルノブイリの場合どうだったか
 過去形の文章で表現したが、過去形ではなく、今も続いていること。
 
 広島の爆心地にいて、被爆し、症状が出たからと言って、必ずしも、原爆症とは認められない。 水銀が残留していた魚を食べ、その後、急性劇症型で祖父がなくなり、妹が胎児性水俣病となり、父親が38歳で亡くなり、自身に症状が出たからといっても、必ずしも水俣病とは認定されない。 高濃度汚染地域から強制移住させられ、その後甲状腺腫を発病したとしても、必ずしも、チェルノブイリ障害者とは認められない。
 
 また、症状があるからといって、認定申請することには、色んな思いがあって単純には行かない。
 
 1970年には、政府は「有機水銀は直ちに健康に問題はない」といい、それが撤回されたのは2004年。1980年には、政府は、「アスベストは直ちに健康に問題はない」といい、それが撤回されたのは、2005年。

 なぜ、主に東京、大阪で使われる電気が、福島、福井で作られるのか?
 それは、原子力発電所が危険なものであることを知っていたから。
 危険なものをどうして、受け入れたのか、
  ひとつは、ある種の貧しさゆえ
  ではその貧しさは、何から生まれたか
 
那智勝浦町で砂田明さんの一人芝居を公演した時、我が家に泊って頂いた。
いま実践している呼吸法は、砂田さんから教わった。