些細な自己不一致

正教会聖歌のCDが届いたので、
郵便振替で代金を払うべく、昼休み、近くの郵便局へ出かけた
 
少し歩き、通りの角をまがった時
知らぬ間に急ぎ足になっている自分に気付いた
 
郵便局に早くたどりついた自己が理想の自己
現実の自己は、その途上
理想と現実は不一致を起こし
空を感じていない、風や空気を感じていない
大地を感じていない、自分のからだを感じていない
ただ急ぐだけ
 
気がついて
歩みを緩めた
空を見上げ空気を感じ、通りを観ながら歩く
背筋が伸び、それでいてゆったりしている
それでもやはり郵便局への途上であることには違いない
途上であって、いまここでもある

 
ほんの些細なところにも、不一致があり、
永遠の今がある