重荷を背負う

重荷を背負う
 
重荷を背負うと、独特の姿勢になる
背筋は伸びないので、足元の地面を見つめることが多くなる
 
重荷を背負っていなかった時も、足元の地面を見ることがあっただろうが
実際重荷を背負って暮らして見て、やっと見えてくる地面があろう
 
ところが、一生同じ重荷を負い続けるとは限らない
ある日、思っていたよりも早く、降ろす日がやってきたりする
 
背筋が伸び、空も仰げるが、
なんだか拍子抜けの感じになったりする
 
重荷を背負っていた時見つめていた地面を忘れてしまったりする
 
だけど
荷を全然背負うことのない人生というものも、めったになかろう
 
縁により、また背負うことになったり、
自ら背負うときもある これとて縁だろうが
 
渡るべき河が目の前にあって
岸辺まで、小舟を背負う
 
河を渡り終わると、もう小船は背負わなくてもいい
 
谷が見える、谷を探す
一旦背筋を伸ばし、青空を見上げ
 
地面を見つめ、丸木を探し、
また自ら背負ったりする
 
青空を感じながら、地面を見つめて歩く