いのちにふれる

熊野地方ではめったに雪は降らないが、今朝雪が降り、屋根にうっすら積もった
 
寒い、
 
寒いとき人はどうしてきたか?
先ずは服を着るだろう、服は一人では作れない、他の人あっての寒さ対策
暖かくなるような食べ物を食べたろう、食べ物も、一人だけでは作ったり調達できない
暖を取っただろう、火をおこし、家を建てたろう
肩と肩を寄せ合ったろう
日の光がありがたかったろう
人の肌が、触れ合いがありがたかったろう
 
テロ、子殺し、親殺し
肩を寄せ合うはずの家族が、隣人が、命を奪ってしまう
 
集団から離されて育ったチンパンジーは、出産の際、新生児を抱っこしない割合が多いという
 
人間も集団生活を送りつつ、現在の集団生活には、何かが欠落しているのだろう

縄文時代、日本列島に暮らしていた縄文人の人口は、数十万人だといわれている
その日本列島に、現在1億2千万人以上の人が暮らしていて、人と人の間で何かが欠落している
 
世界の分け方
どんなに沢山の人が共に生きていても、「他者」がいないのかもしれない
自分と「非自分」という分け方になっているのかもしれない
どんな思想、どのような知性、どのような生き方をしていても、
その人は、魂の宿ったかけがえのない他者という見方はないのかもしれない
 
知的レベルだけで人を見ると、高慢(あるいは卑下)になりやすい
 
分子生物学のめがねで見ると、自分にも、非自分にも、魂など存在しない
親であろうが、子であろうが、たまたま生きている「物」でしかないのかもしれない
 
相手をもの扱いすることを「疎外」というが、その疎外そのものに気づいていないのかもしれない
 
分子生物学アニミズムは、メンバー同士で相容れないが
ベイトソンの言う<大いなる「精神」>は、分子生物学をも受け入れる
階層で言えば、大いなる精神のほうがクラスになるから