二宮金次郎 大原幽学 佐藤信淵 そして名前の忘れられた人々

以前にも書いたことですが、どう生きたらいいのかと迷った時、
江戸時代末期の時代とその時代を生きた人のことを思います。
 
若い頃は、坂本竜馬とか高杉晋作のこと、あるいは大塩平八郎を思ったのですが
中年近くなると、佐幕側の人々、例えば浅田次郎の作品「壬生義士伝」の中にある壬生浪人や、幕府側の名前の知られていない下級武士たちのことを思うようになりました。
 
と同時に、ジョージ秋山の「博愛の人」を読んで以来、二宮金次郎や大原幽学、佐藤信淵のことを思います。
 
新しい時代のことを思いつつ、佐幕の側に付かねばならなかった人、あるいは不本意であっても新政府の側に付いた人もあったろうな、と思ったりしたのですが、江戸幕府が倒れて明治政府になるという視点は、後の時代から振返るからそう思うのであって、冷静に時代の変化を感じ取って、予測が出来た人などほとんどいなかったのではないかと思ったりします。
 
目に見える変化は、感じることができたでしょう。
今、日本人の90人に一人は、億万長者だそうですが
例えば、利根川水系の水運運送業者の中には、今のIT長者のような人が、いたことでしょう。と同時に、借金を重ね、落ちぶれていった人もいたでしょう。
 
歴史上の人物といっても、例えば坂本竜馬に、直接会ったわけでもないし、又彼を知っている人から、彼の話を聞いたことも無いので、私の坂本竜馬は、実在の坂本竜馬では当然無く、私の作り上げた坂本竜馬でしょう。司馬遼太郎の描いた坂本竜馬像には随分影響されているように思います。
 
二宮金次郎にしても、佐藤信淵であっても、同じです。