北の零年 あまり悪口は言いたくないけれど

北の零年」を観た
 あまり悪口をいいたくはないのだが、とてもがっかりしたので、そのことを書きます
    
 一言で批評するとすれば、「心情的な見せ場」を寄せ集めてできている映画だと思いました。
 ストリー全体、登場人物の描写には、論理性や一貫性が欠けていて、矛盾だらけ。
   
○ 夫と夫と交わした夢を信じ続けるのなら、決して娘と村を出て行くなんてことはしないはず。
  
○ 吹雪の中で生き延びて後、何もないところから、どうして経った5年で、牧場主になれるのだろう。
  
○ 高級官吏になって、村にやってきた夫に対して、貴方の手は綺麗といい、私の手はごつごつした手になってしまって貴方に見せられない、というシーンがあったが、私なら、夢を裏切った夫に対して、そのごつごつした手で、夫を張り倒すシーンにするだろう。
   
○ ラストのシーンで、豊川悦司が、正体を明かし、切り込むシーンがあったが、それまで母娘を見守ってきた遣り方と矛盾する。切り込めば、母娘の立場をつらくするではないか。
   
 などなど、いろいろあった。
     
 悪口は、言うほうも聞く方も、心地よくないだろうから、この辺で止めるが、非論理的で、心情的なスローガンに共鳴するのが好きな人々には、受ける映画なのかもしれない