力は、抜こうと思ったら、それだけ(力は)入るもんです 竹内敏晴

9月7日は、竹内敏晴先生の命日(1925〜2009)です。


先生と言っても、私は出来の悪い生徒で、今から約40年前の東京で、ほんの少し竹内演劇教室に通っただけです。卒業することなく、年次の途中から北に向かって放浪の旅に出ました。

          
以後直接習ったことはありません。その後は、レッスンの体験を手掛かりにして、竹内先生や野口三千三先生の著書を読み続け、生活の中で実践・模索してきました。竹内先生、野口先生は、私の人生に甚大な影響を及ぼし、今に至っています。

           
40年という年月が巡って、今一度竹内先生の著書を読み返しています。竹内先生の著書だけでなく、本というのは、ある程度の年齢になったり、経験を積んでからでないと読めない本があるように思います。

             
出来の悪い生徒というのは次のようなことです。

           
演劇教室のレッスンに「上肢(肘から先)の脱力」というのがありました。私はこれがまるっきりだめでした。さんざんそれまでの学校教育で、出来る出来ないを較べられ、コンプレックスを形成してきたのに、ここでもまたか、と思ったりしたことです。

           
最近見つけた先生の文章には次のようにありました。

             
< 力は、抜こうと思ったら、それだけ入るもんです。力は、からだの重さを、大地か他人にすっかりゆだねることができた時、結果として抜けている。これ以外に力を抜くことはできません >
(「思想するからだ」晶文社 リラックスの対位法より)
          

40年の年月を経て
「力を抜く」ということだけでなく、「症状を取り除く」ということにも言えることだと思います。
        
http://www.amazon.co.jp/%E6%80%9D%E6%83%B3%E3%81%99%E3%82%8B%E3%80%8C%E3%81%8B%E3%82%89%E3%81%A0%E3%80%8D-%E7%AB%B9%E5%86%85-%E6%95%8F%E6%99%B4/dp/4794964862