帰省子を送り青空薄くなり

もう6年前になるのだろうか
十数年間以上放っておいた痔が悪化して、手術を受けた
普通15分くらいで終わるところが、数か所手術したので50分ほどかかった。
以後快適に暮らしている。
 
術後困ったことが二つ、三つあった。
 
一つは、肛門に詰められていたガーゼ。
自然に溶けてしまいます、とは言われたものの、違和感があった。
 
もう一つは、小用のこと。
 
尿意は十分あるのだが、尿が出てこない、出せない。
 
尿を排泄するにあたって、膀胱や膀胱括約筋だけでなく
肛門括約筋も関係していることが改めて分かった。
 
肛門周辺をレーザーメスで切り取っているので、
肛門を締めるという神経システムと感覚を、脳が新たに作り直しているのだろう。
 
出ようとしているのに、出せない、でない苦しみ、惑い。
 
長い時には30分ぐらい便器の前で立っていたように思う。
 
とはいえ、一日くらいで元に戻ったと記憶する。
 
これが、言葉だとどうなのだろう。
 
それも今まで、一度も言葉を発することがないまま、出せないときは。
 
ヘレン・ケラーとサリバン先生のことを思い出す。
 
それだけでなく、今普通に使っている「コトバ」では表しようがなく
と同時に、その「コトバ」を使わざるを得ない「ことがら」があるだろう。
 
 
「帰省子を送り青空薄くなり」