やがて必ず、年老いていき、衰え、わが身すら思うように動かすことができなくなり、病い、傷んだりし、そして死んでいくのに、どうして生きるのか、何のため生きるのか、と、若い時、絶頂の時はあまり考えない。
実際あちこちが傷み、衰えを感じつつ生きていると、ことあるごとに思ったりする。
こんな時は、わが身から世界を見ている。
部分から、全体を見ようとしている。
老成とは、世界からわが身を見ることだろう
全体から、部分を見ることだろう
青々と茂った木々の足元を見ればいい
かつて青く、今は土にならんとしている枯葉があって
葉っぱは青く茂る
見渡せば 老いも若きもなかりけり おのれおのれが住処にぞよる